ミュウと日向の物語

【ミュウと日向の大学時代の物語】と【輝の行政書士試験に受かるまでの奮闘記】です。他の物語も書いていきます。🐈

輝の猫~ココの登場5~

↑カテゴリー別のタイトルで、編集しました。【輝とココのこと】をクリックすると、ココの物語だけが、出ます。🐈






私が一番なの!のココ


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土曜日の朝、お母さんの入院の荷物の最終チェックをしながら、遊んで!とまとわりつくミルを撫でながら、

「ミル。お母さんは、これから、しばらく入院で、お留守番が多くなっちゃうけど、賢くしててね。」と、優しく言い聞かす。

お母さんも、「ミル。お母さん、しばらくいないけど、忘れたりしないでね。」と、必死に訴える。

お母さんは、退院して帰ったときに、ミルが、自分のことを、すっかり忘れているんじゃないかと懸念している。

「お母さん、アホなこと言ってないで、ほら、行くわよ。」と、お母さんを急かせて、車で病院に向かう。

田山病院は、家から車で、10分もかからないので、非常に便利だ。

病院に着いて、緊急入口から入って、病棟にエレベーターで上がって、看護師さんに、病室に案内してもらう。

看護師さんが、「浅井先生が、急なこと言って、すみませんね。」と、謝ってくれる。

{やはり、浅井先生は、看護師さんからも、嫌がられているようだ。}

「いえいえ、大丈夫です。」と、答えて、病室で、荷物を片づける。
四人部屋の窓際のベッドだ。

同室の3人ともベッドにいるけれど、みんな、おばあさんで、重病そうで、寝ているようだ。

看護師さんが、「先生に、到着したと知らせて来ます。」と、出ていったので、テレビやら冷蔵庫やらをチェックしながら待つ。

あ!テレビ見るのに、テレビカードいるね。あとで買ってくるね。テレビにイヤホン付けとくね。水とお茶とジュース、冷蔵庫に入れとくね。下着とパジャマは、ここ。タオル類は、ここね。

テキパキ片付けていく。
慣れたものだ。

看護師さんが戻ってきて、「浅井先生が、診察室で説明しますとのことです。」と、言うのでお母さんと一緒に診察室に付いていく。

「失礼します。」と、診察室に入ると、浅井先生が座って待っていた。

「入院を早めたのは、手術前に心電図を続けて何日間かみて、きちんと調べたかったからです。それで、心臓ペースメーカーの設定を決めたかったので。」と、いきなり説明を始める。

「心臓ペースメーカーは、最新のMRIも使えるこちらになります。二回衝撃を与えられるタイプです。あ!費用は、申請した書類で、大丈夫ですから。手術は、28日の木曜日になります。」と、続けて言う。

「分かりました。よろしく、お願いします。」と、私は、承諾する。

{心臓ペースメーカーの機械の話ばっかりなんだよな...}

「常用している薬がありましたら、出してください。」と、看護師さんが言ってくれたので、

高血圧の薬、不整脈の薬、安定剤とそれ用の副作用止めの薬、目薬を出す。

不整脈の薬は、しばらく止めます。」と浅井先生が言うので、了承した。

「安定剤?こんなのいらないでしょう。辞めても大丈夫でしょう。」と、浅井先生が、笑いながら言う。

{確かに、それくらい、今はお母さんは元気なのだが、これは今は、辞められない。万が一のことが、あっては困るのだ。しかも、心臓の手術なのだから。ここまで来るのに、どんなに苦労してきたか。何にも分かってないアホなお前に台無しにされてたまるか!}


「先生。母は、この0.75gの薬を、一度0.5gに変えたときに、豹変したことがありますので、何が起こるか私は保証出来ません。それでも、辞めて何かあった場合は、俺が責任とるから任せとけとおっしゃるのなら、どうぞ。」と、静かに脅す。

先生は、唾を飲み込んで、
「必ず、飲ませます。」と、約束する。看護師さんも、真剣にうなずく。


説明も終わって、一段落して病室に戻って雑談室で、テレビを見ながらお母さんと、過ごす。
一旦、お昼を食べに家に戻って、用事を済ませてから、病院の前のスーパーに車を置いて、また、雑談室で、お母さんと過ごして、夕方に家に帰った。

病院が近いから、家を行ったり来たり出来るので便利だ。

平日も工夫した。
朝5時に起きて、洗濯を済ませて、ミルに御飯をあげて、自分の仕度を整えて、洗濯を干して、出かける7時半まで、ミルとたっぷり遊ぶ。

「ミル、御飯は、3つの器に分けてるから、きちんと加減して食べるのよ。私は、ちゃんと帰ってくるから、賢く遊んで待っててね。」

新しいトンネル式のオモチャも買った。ミルは、これに潜ったり、穴から手を出したり、カシャカシャ音をたてたりして楽しんだ。

仕事を終わらせて、田山病院に直行する。6時半くらいに着くので、緊急用の入口から入って、売店で、補充用のお茶とジュースを買い足して、病室に慌てていく。
ちょうど、御飯の時間なので、お母さんと、食べ終わるまで、雑談して7時前に病室を出る。

スーパーに寄って自分の御飯類を買って、家に帰る。

待ちかねているミルに、御飯をあげて、遊んで、自分の御飯を作って食べ、お風呂に入って、明日の用意をする。

寝る時間まで、ミルと遊ぶ。


なかなか、ペースが、出来てきたぞ。

水曜日の手術まで、順調にこのペースを続けて、慣れてきた。




🐈続く🐈