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体力が落ちて、ぐったりしているココ
今日は、日曜日。
おばあちゃん達が、来る日だ。
早めにお掃除と洗濯を済ませて、昨日、おばあちゃんの好きなフルーツパウンドケーキ買って置いたから、紅茶とコーヒーの用意もして。
あっ、そうだ。門も開けて、車を入れれるようにしとかなきゃ。
よし、準備OK。
「ミル。今日は、おばあちゃんとおじいちゃん来るけど、ちょっとだけ、お顔見せてあげてよね。」と、頼んでみる。
車の音がする。来た~!
駐車場に、車を誘導する。
「おばあちゃん、いらっしゃい。おじいちゃん、遠いのに、車運転して疲れたでしょう。さあ、家に入って、ゆっくりして。」と、大喜びで出迎える。
「輝ちゃん、大変やったな。仕事もして、お母さんの看病もして、ほんまに、ええ子や。」と、おばあちゃんが、褒めてくれて、私は、照れる。
「ほんまや。ほんまや。」と、おじいちゃんも、誉めてくれる。
有頂天になって、用意したパウンドケーキと、おじいちゃんに珈琲、おばあちゃんに紅茶をいれてあげる。
おばあちゃんもおじいちゃんも、大喜びで、食べてくれる。
「輝ちゃんは、おばあちゃんの好きもん、よう分かってるわ。そうや、お昼御飯と、お土産を持ってきたわ。」と、私にいっぱい手渡してくれる。
鯛めし弁当に、ちらし寿司、柿の葉寿司、サービスエリアの焼きたてのメロンパン、あんぱん、黒豆パン、あと、私の好きなお菓子がいっぱい。可愛いバッグまで。
「おばあちゃん、ありがとう。お昼食べてから、病院に行こう。疲れたでしょう。それまで、ゆっくりしてね。」と、枕代わりのクッションを2人に渡して、くつろいでもらう。
そこに、ミルが隣の部屋に、ほふく前進しながら、おそるおそる現れる。
{ミル!いつもは、二階に逃げて、姿を現さないのに。ちゃんと、私のお願い聞いてくれたんだ。}
「おばあちゃん、おじいちゃん、ミルよ。おっきくなったでしょう。」と、紹介する。
「ミーちゃん。こっちおいで。パン食べへんか?」と、おばあちゃんが、ミルに話しかける。
ミルは、ほふく前進で、ゆっくりと、部屋を出て、2階に逃げていった。
{ミル、よく頑張った!偉いぞ。あとで、いっぱい褒めてあげるからね。}
「おばあちゃん、ミルは、人見知りが、なかなか直らなくて、でも、ご挨拶だけしたかったみたい。」と、フォローする。
「そうか、そうか。頑張って、ミーちゃんは、挨拶してくれたんやな。」と、おばあちゃんとおじいちゃんが、顔を見合わせて笑う。
それから、テレビを見ながら、ゆっくりして、美味しいお昼ごはんを食べて、ちょっと、ゆっくりしてから、病院に向かう。
おばあちゃん達は、そのまま帰ると言うので、私の車でおじいちゃんの車を先導しながら、病院に着いた。
病室に入ると、お昼ごはんを食べ終えたお母さんが、待っていた。
「美紀恵ちゃん、どないやの?調子は?痛いとこは、ないか?」と、おばあちゃんが、心配して、お母さんに聞く。
「心臓ペースメーカー入れた所が痛いわ。きつく巻かれてるし。」と、お母さんが、文句を言う。
みんなで、談話室に移動して、話をする。
「美紀恵ちゃん、その機械は、いつ取れるんや?」と、おばあちゃんが聞く。
「ずっと、入れたままよ。8年位したら、また手術して、新しいのに入れ替えやなあかんのよ。」と、お母さんが、何故か威張って答える。
「ずっと...入れ替え...」と、おばあちゃんとおじいちゃんが、びっくりして、顔を見合わせる。
「最近は、機械も進んで、いいのになってるから、大丈夫よ。」と、私が、安心させるように言う。
しばらく、みんなで、楽しく話していたら、おばあちゃんが、
「そうや、美紀恵ちゃん。これ、お見舞いや。大切に使い。」と、お母さんに、お見舞金を渡す。
「えっ、こんなに!」と、お母さんが、遠慮する。
「ええから!大切に使いなさい。」と、おばあちゃんが、お母さんに微笑む。
お母さんが、お礼を言って、私に手渡して、「お姉ちゃん、これ、お姉ちゃんが、管理して。」と頼む。
私は、受け取って、おばあちゃんに、
「おばあちゃん、ありがとう。次の手術のときまで、大切に置いとくね。」と、約束する。
みんなで、自動販売機で買った飲み物を飲みながら、いろんなことを話して、ゆっくりと過ごす。
安心したおじいちゃんとおばあちゃんは、3時くらいに、帰って行った。
私も、「じゃあ、また明日、会社帰りに来るね。」と、洗濯物を袋に入れて、安心して家に帰った。
帰ってから、よく頑張ったミルに、
「偉いね。よく頑張ったね。いい子ね。」と、褒めて、おとっときのカリカリをあげる。
ミルは、嬉しそうに、「ミャア」と鳴いて、いっぱい頬張る。
しばらく用事をして、家のたまったゴミを、裏のゴミ箱に入れて来ようと、玄関から出て、裏に向かう。
カタッとゴミ箱から急いで、横の駐車場の私の車の下の方に逃げていく気配がする。
{そういえば、野良猫が、裏のゴミ箱を漁っているけど、最近は、来なくなっちゃったのよって、お母さんが、心配して言ってたっけ。}
{どんな猫なんだろう?ちょっとだけ、姿をみよう。}と、車の下の方を見る。
車の下の猫と、目が合う。
エメラルドグリーンのアーモンド形の目だ。
エメラルドグリーンのアーモンドアイ?
なんか懐かしい響きだな...
しまった!まずいことになった!
その猫は、目が合うや否や、一目散に、私のほうに駆け寄ってくる。
{やっと見つけた!}と、言わんばかりに、私の足にスリスリする。
困ったことになった。
何故、姿を見ようなんて思ってしまったんだろう。
🐈続く🐈