↑カテゴリー別のタイトルで、編集しています。【輝の1番目の会社のこと】【輝とミュウのこと】【日向とミュウ】をそれぞれクリックすると、1番目の会社の話し、ミュウの話しだけが、見れます。🐈
正面から見て左 :ライサーことライちゃん ♀ 右:シルバーことシルちゃん♂
なかなか、残り一匹の貰い手が見つからない。段々、焦ってくる。
その間にも、子猫達は成長し、それぞれの性格が、はっきりしてくる。
アピール上手なシーザー。好奇心旺盛で知的な子だ。
ソファーで本を読んでいると、すぐに胸に乗ってきて、一緒に本を見ている。
賢くて利口なミケ。可愛らしく、一度教えたことをすぐに理解する。
更に、他の子猫達にも、それを教えてくれる。面倒見のいい、優しい子だ。
甘えん坊でおっとりしているシルバー。食べるのも1番遅く、乳離れも1番遅かった。
離乳食になかなか移れず、ミュウのお乳を最後まで吸っていた。
私が、朝ごはんで目玉焼きを食べているとき、シルバーが横に来たので、半熟になっている黄身を指で口元に持っていったら、すごい勢いで舐め出した。
「フニャ♪ニャニャニャ♪ニャニャア♪」と鳴きながら。
{初めて、こんな美味しいもの食べた🎶}と言わんばかりに。
結局、私の目玉焼きの黄身を、全部平らげた。
これが、シルバーの離乳食の始まりで、乳離れした瞬間だった。
ライサーは、控え目で、お気に入りの場所でも甘えるのも他の子達に遠慮して、譲ってしまう。
甘えベタで、なかなか甘えに来れない。
モタモタしてる間に、ご飯も1番最後になってしまう。
優しくて器量良しな、いい子だ。
ライサーは、お鼻が赤いのを気にしていた。
お母さんが「あかばな、あなばな。」と、からかって言うからだ。
お母さんは、「この子は、抱っこも嫌いなのよ。」とも言うが、
{いや、他の子に先を越されて、抱っこに来れないだけですから...}
かわいそうに、ライちゃんは、寝ているときも前足でお鼻を隠すようになってしまった。
成長するにつれ、どの子も、だんだん情がわいてきて、手放すのが辛くなってきた。
けれども、大学で約束した日が近づいて、前々日に連れていく2匹を、私が決めた。
ミケとシーザーだ。
シーザーは、大学の後輩の男の子に。
彼は、シーザーを気に入るだろうと確信していたからだ。
ミケは、中国の留学生の方に。
ミケなら、中国の大使館に行っても、その賢さからやっていけると思ったからだ。
私は、日帰りで大学のほうに2匹を連れていった。
後輩の男の子は、駅までシーザーを迎えに来てくれていた。
「わあ、かわいい。俺、大切にしますね。」と満面の笑顔で、嬉しそうに連れていった。
大学のほうに行って、郭さんの家に行った。
郭さん一家は、お昼ごはんを作ってくれていた。
本場の中華料理だ。
だけど、別れが辛くて、あまり、味が分からなかったし、あまり、食が進まなかった。
郭さん一家は、「三毛猫をいただけるなんて!大切にしますね。子供達の成長にもいいですし。」と、大喜びしてくれた。
どちらにも感謝を伝えたが、これから先、私は2匹に関わることが出来ない現実から、悲しさでいっぱいになってしまった。
私自身も、ミュウをもらったときに、前の飼い主さんは、私に何も干渉せずに、ミュウを丸ごと私に託したからだ。
今になって、ミュウの前の飼い主さんの思いが、よく分かる。
2匹との別れが辛くて、私は、早々に家に舞い戻った。
「ただいま....」と、家の玄関を開けると、お父さんが、出迎えてくれた。
「あれ?お母さんは?」と聞くと、
かなり、落ち込んでいるとのことだった。
「お母さんは、ずっと泣いてるよ。」
とお父さんが言うので、お母さんの様子を見に行くと、目を真っ赤にしたお母さんが、しょんぼり座っていた。
どうも、お母さんは、ミケは、家に残ると思っていたらしく、ミケが連れていかれて、ショックだったようだ。
「だって、ミケは残ると思っていたから。ミケが、行くなんて。」と、
また、泣き出してしまった。
お母さんは、ミケを1番可愛がっていたようだ。
「ライサーとシルバーは、少し、心配な所があるから...」と、
私は、お母さんに申し訳なく思いながら、呟いた。
ミュウは、どうかというと、ミュウは、全く気にしていない。
ミュウは、当たり前だと思っている。
ミュウは、生後1ヶ月くらいで、ペットショップで、<ただ>と書かれたペラペラの紙を張られた鳥かごに入れられていたから、乳離れしたら、みんなそうするものだと思っているのだ。
※詳しくは【ふてくされた子猫との出会い1、2】をお読みください。
ミュウは、乳離れがすむと、スイッチが変わったみたいに、{はい、子育て終了~!}と、何もしなくなった。
自分が、そうだったから、当然のように、早く鳥かごに行きなさいよって思っているのだろう。
甘える子猫に、
{早く出ていきなさい。}と冷たくする。
ミュウには、それが当たり前だから仕方ないが、何も分からない子猫達は、戸惑うばかりだった。
そんな状況の中、残ったシルバーとライサーの貰い手探しを必至に続ける。
大学関係、友人、知人、頭に浮かぶ人みんなに頼んでみたが、ダメだった。
ある日の朝、何気なく新聞を見ていると、一枚のチラシを見つけた。
近くのホームセンタ―で、譲渡会を行うとのことだった。
その日の朝、譲渡したい猫を連れて行ってエントリーすれば、その日来た人が気に入れば、譲渡出来るというシステムだった。
これだ!と思った私は、チラシに載っていた日に、ホームセンターにライサーとシルバーを連れて行くことにした。
その日は、日曜日で、お母さんとお父さんも心配だから一緒に行くと言うので、みんなで行った。
ミュウは、嬉しそうに、私達を見送った。
多分、ミュウは、
{やれやれ、やっと行くのね。全く、ズルばっかりしてるんだから。}と、2匹のことを思っているのだろう。
会場に着いて、2匹のエントリーを受付で済ますと、ライサーとシルバーは、サークルの中に連れていかれた。
🐈続く🐈