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物語は、中断しているけれで、あとで繋がると思うので、私の4番目の営業所の最大のピンチのお話しを。
私の今の社長は、会社経営のスマート化、つまり、無駄を省きたい主義だ。
初代の社長は、昔ながらの方だった。
人望があり、社員を家族のように大切にし、お客様に満足されるように尽くし、利益を上げて株主様にも満足を。
そんな方だったらしい。
その初代社長は、地方にいろんな営業所を作られ、大切に育ててきた。
倉庫もあり、ある程度の人数の社員を配置し、地方に密着したサービスを。
そんなお考えだった。
今は、三代目の社長になる。
三代目は、悪い方ではないが、あまり固定資産を持ちたくないらしい。
地方の拠点を減らし始めた。
関東と関西の本社に近い拠点は、本社に集約したほうがいいと、突然、無くされた。
無くなるインフォメーションが出る度に、恐怖を感じてきた。
そして、何故、本社に近い私の2人だけの営業所が残るのかと槍玉にあげられてきた。
四国の営業所が一つに集約されるときに、そこの女の子に電話をしたとき、泣きながら訴えられた。
「私は、ずっと会社のために頑張って尽くしてきたのに、会社に裏切られた。いっぱい頑張ってきたのに!こんな仕打ちをうけるなんて、ひどい。」
彼女は、泣きながら電話で訴え続ける。
違う拠点の女の子は、社長に啖呵を切った。
「何を考えているのか、意味が、さっぱり分かりません。頭がおかしいんじゃないですか!」
社長に面と向かって、言い放った。
実に清々しい。
私は、彼女に感嘆した。
こうして、徐々に営業所は、縮小、スリム化されてきた。
私の営業所も築年数が経ち、リフォームが必要になってきた。
上に命じられて、リフォームの見積書を提出した。
リフォームの予算が下りるのだろうかと嫌な予感はしていた。
やはり、案の定の提案が来た。
この際、駅の近くの貸テナントに移転してはどうかということだった。
倉庫を無くし、スタイリッシュな駅ビルに入ってスマートな仕事を!
そうなれば、花田さんも倉庫での労働もしなくて済むし、楽になる。
後々のことを考えれば、そのほうがいいよ。
花田さんは、綺麗な服を来て楽に仕事出来るようになる。
駅近くだから、車じゃなく電車通勤になるから、安全だしね。
将来のことを考えたら、そのほうがいいよ。
いつまでも昔の方法をしてるわけにはいかない。
「しかし、倉庫を利用しているお客が離れていきませんかね?」
私は、訴える。
「それは、売上の多い客ですか?違うでしょう。」と、切り捨てられる。
{でも、それじゃあ、弱いお客様たちが困ってしまう。売上が少ない客は、切り捨てろということなのか...}
「新しいスタイルでやっていかないと、いつまでもこのままと言うわけには、いかないんですよ。花田さんも、楽になりますから。ね?」
私は、無言で上司に後を任せる。
急にライバル会社の営業所を思い付いた。
「そうだ!パパイヤ会社が、ちょうど一年前に駅近くのテナントから、駅近くの倉庫付きの貸ビルに移ってきたんです。ここから近いですよ。」と、
私は話を投げかける。
「そうそう。パパイヤ会社の所長に、家賃がいくらか聞いてみよう。」と上司が続ける。
「そんなもん教えてくれないでしょう。」と呆れられるなか、上司が携帯にかける。
運よく電話が繋がった。
「やあ、君のところの家賃っていくら払ってるの?」
パパイヤ会社とはライバルだが、うちの拠点どおしは、すごく仲がいい。
快く、回答してもらえた。
うちの固定資産税の三倍の家賃だった。
「そうだ!今からパパイヤ会社を訪問して、見に行きましょうよ。」
上司が提案すると、その気になっていたようなので、
「それがいいですよ。さあ、さあ、行ってらっしゃいませ。」と、私は促して2人を見送る。
帰ってきた2人は上機嫌だった。
「明日、社長に報告しておくから、貸ビル情報と、少なくしたリフォーム案を提出するように。」と言って戻っていかれた。
残った私と上司は、いろいろな策を練る。
弱いお客様を守りたい。
出来るだけのことは、してみよう。
これ以上は、どうすることも出来ない。後は、天に任せるだけだというところまでの努力をしよう。
悔いの残らないように。
あとは、どうなっても、それは決まっていたことなのだから、受け入れよう。