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初めてウエブ履歴とやらを作成し(←完成率68%の未完成品)、初めて応募したことに、達成感を覚え、1人満足して、仕事を楽しい気分でこなして過ごしていた。
初めての転職サイトの利用で、勝手が分からないまま、登録して応募してしまった。
だから、登録から2日後、転職サイトを通じて、スカウトのメールが来だしたことに、狼狽する。
{スカウト?応募するだけじゃないの?何か設定とかあったのかな?}
5つの企業から来ている。
不思議に思いながら、スカウトメールを開けて読んでみる。
どれも、みんな同じ感じのスカウトばかりだ。
誰でも名前を知っている企業からも来ていた。
内容は、だいたい同じだ。
「企業に雇われるのではなく、経営者として、雇う側になる選択をしませんか?」
「是非、説明会に!」
「是非、応募を!」
???私のウエブ履歴は、経営者にみられる履歴なの??
なんだか分からないけど、認めてくれるのは嬉しいから、しばらく置いておこう。
次の日もスカウトメールは来る。
同じ系統ばかりだ。
次の日、会社で仕事をしていると、ある仕入先から電話があった。
私と仲がいい長年のつきあいのある仕入先の女性の神田さんからだった。
「はなちゃん、はなちゃんだから聞くんだけど、はなちゃんの会社、C部門を売り飛ばしたやん。日経新聞で読んだんよ。はなちゃんの部門は、大丈夫なん?」
{あ、日経にもう出てるのか。会社の心配してるんだな。}
私は、会社は利益率もよく経営に問題がないこと、業績の悪いC部門を必要とする業界大手の会社に会社分割することで、残った二つの部門の負担を減らして効率化したこと、今年も新卒を採用していて、来年も今まで通りの採用をする予定だから、問題ないことなどを丁寧に説明して不安を解消する。
「良かった。」
神田さんは、安心する。
「ところで、はなちゃんは会社辞めないよね。◯◯会社とか△△会社なんかに転職したりしないよね。ずっといててよ。ね?辞めたりしないでよ。」
{...何故、このタイミングでそんなことを言うんだろう?まさか、転職サイト??}
「...うん..」
私は、戸惑い動揺しながら、かろうじて返事する。
「良かった。うちらの業界狭いんだから。ずっと居ててよ。ね?じゃあね。」と、ほっとした声で話して電話を切られる。
{まずい。転職サイトを見られてるんじゃないのか?え?でも、私の業界からのスカウトは、なかったけど...}
私は、慌てて転職サイトの設定をみる。
片っ端から、いらない機能を消していく。
スカウト機能も消さなきゃ。
ていうか、もう、この転職サイトを退会しよう。
【選考中の退会は、連絡がつかなくなるため、ご遠慮ください。】
画面に注意書きが、現れる。
{え?まだ、選考中なの?早く、断りメールしてよ。登録、消せないじゃない。}
ほとんどの機能を消して、応募出来るのみまでにした私は、途方に暮れる。
{仕方がない。メールが来たら、速攻、消そう。ていうか、結果ってくるものなのかな?来ないときは、断りとかじゃないのかな?}
最近の就職活動のルールが分からない私は、思い悩む。
{まあ、一週間したら消そう。}
結論を出した私は、中断した仕事をテキパキさばき始める。
そして、応募して5日目、仕事中に待ちかねたメールが届いた。
{はぁ~、やっと、きた..}
私は、安堵してメールを開く。
{.....なんで?}
それは、ウエブ履歴が通過したというメールだった。
さらに、次の段階の履歴書(手書き)と職務経歴書を送付するように。到着のない場合は、選考辞退とみなしますといった感じのことが書いてあった。
{...}
{普通は、どのくらいで提出するものなんだろう?今から作らないとだけど、平日は無理かな..ていうか、随分久しぶりだから、時間かかりそうだし。}
{まあ、無いとは思うけど、これ通ったら、次、ウエブ面接だよね... 私、家にパソコン持ってないわ。スマホでも、出来るものなのかな?パソコン買う気ないし、この時点で無理なんじゃ...}
思い悩みながら、仕事をする。
昼休みになって、しばらく考えてから、返信メールを打つ。
履歴書をこれから作成すること、久しぶりの作成なので、時間がかかること、でも、提出するからしばらく待っていて欲しいこと、もし、ウエブ面接になったら、パソコンがなくてスマホでの参加になること等を丁寧な文章にして、送信した。
昼御飯を食べて、1人で考える。
まあ、この返信メールの時点で、失格だろうな。
履歴書?職務経歴書?
最近は、どんな感じなんだろう?後で、調べなきゃ。ていうか、写真も撮らないとだし...
でも、せっかく通してくれてるんだから、失礼のないように、パーフェクトな履歴書と職務経歴書を作成しなければ。
私は、変な使命感に燃え始める。
うん。そう、とりあえず帰りに本屋に寄って、履歴書を買おう。
そして、私は、仕事の合間に職務経歴書とはどういうものか、必死に調べ始める。