ミュウと日向の物語

【ミュウと日向の大学時代の物語】と【輝の行政書士試験に受かるまでの奮闘記】です。他の物語も書いていきます。🐈

叫び!ただの愚痴~よい子はみないでね。🌈

はてなのお題。

うおおお!思いっきり叫びたい!


なんか、急に叫びたくなった。
叫んですっきりしたい。

私は、あまり、他人のことは干渉しない。
基本、個人の自由だと思っている。

考え方、行動、生き方、自由だ。

その人の人生だから、好きに生きればいいと思っている。

でも、

なんか腹立つ。

なんかムカつく。

小室さんと眞子さんのことだ。

目にするたび、耳にするたび、嫌な気分にしかならない。

結婚は、喜ばしいことで、お祝いすることなのに、嫌な感覚しか残らない。

はっきり言おう。

私は、女々しい男は嫌いだ!

好きな人を矢面に立たせるような、盾にして隠れているような男は、嫌いだ!

唯一の愛している女性くらい、まもれ!

世間の攻撃にさらすな!
おまえが、盾になって総ての攻撃からまもれ!

おまえが、稼いで、何もしんぱいないよって安心させろ!

口ばっかりの男は好かん。
行動で示せ!

はあ、すっきりした。

今回は、ひなたのただの愚痴でした。

今回のは、大目にみてね。😸

輝の迷走9~輝の4番目の会社

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↑ミルは、本当にかわいい😊


26日に、ウエブ面接かぁ..
まだ、3週間くらいもあるな..

まあ、その頃には、西山所長も退院してきて落ち着いているだろう。

私も気兼ねなく、面接を受けられるってもんだ。

ウエブ面接..

初めてだわ。

何か用意するものは、あるのかな?

先方は、スマホで大丈夫だと言ってくれたし、やり方も一時間前に教えてくれると言ってくれているのだから、お言葉に甘えて、スマホでやらしてもらおう。

ていうか、たった一回の面談にパソコンなんか買いたくない。

スマホでって言った段階で落とされると思ってたんだけどなぁ..

いや、あの履歴書に書いた

希望年収(○○万円以上)と
転勤は要相談(母と飼い猫2匹のことで)

これは、完全にアウトだと思ったんだけどな。

.....ん?私は、受かりたくなかったのかな?

う~ん。行けるなら波に乗っていけるはずだと思ってたんだよな。

そうしたら、それは、私の道で、その道で、人の役にたちたいって。

う~ん。

まっ、なるようになるさ。

気を取り直して、ウエブ面接のやり方をネットで調べよう。

ふむふむ。

スマホを支える台がいるな。
カメラの脚立みたいなものね。

あと、イヤホンマイクか。
なるほど、雑音なく話せるようにね。

背景は、カーテンがいい?
いや、無理だな。
私の部屋のタンスが、バックになるな。

化粧は、明るめで。
服装は..
なんか、細々と書いてるな。
最近の新入生は、こんなことをいちいち忠実に守っているのか。

....面倒くさい。

とりあえず、台とイヤホンマイクを家電店に買いに行くことにしよう。

まだ、先なんだけどな。
再来週くらいでいいかな。

とりあえず、それまで、仕事に専念しよう。



そのことばの通り、私は、仕事に専念した。

というか、所長不在のため、仕事が2人分になり、さらに繁忙期も重なって、ひどい状態になった。

私は、ヘロヘロのボロボロで疲れきっていた。

はっきり言って限界だ。
福山さんがいてくれているのが、まだ、救いだ。

これで、もし、福山さんがいなかったら....
考えただけで、ゾッとする..

退院まで二週間だけ。
退院まで二週間。

呪文のように唱えながら、仕事を頑張る。

しかし、前回の所長の骨折のときも思ったのだが、何故、本社から助っ人を送ろうとか思わないのだろう。

特に前回は、2ヶ月、私1人で結局させられたし。

私を女だということを忘れてるんじゃあないか?
私なら何とかするとでも?

あ~!思い出すだけで腹立たしいわ!

そんなに給料もらってないのに、こきつかいやがって!

疲れがピークになるにつれ、憤りも増していく。

人間ってそういうもんだ。
うん。そう。



そうしたなか、やっと、西山所長から福山さんに電話が入る。

どうして、事務所に電話してこないのだろう。

特にコロナの影響で、今は、誰もお見舞いにいけないのに。

もっと、こまめに近況報告を自分からするという気遣いが出来ないのか。


2人は、長々と話している。

「ああ、そうなんですか。それは、ゆっくりしたほうがいいですよ。」

「いえ、無理しても。ね。」


ん?
なんか、雲行きが怪しいような ...

嫌な予感が広がっていく。

電話が終わった福山さんに、恐る恐る聞く。

「どうしました?来週には出てくるんですよね?」

「いえ。退院は、今日したらしいんですが、薬を飲んで数値を見ながら自宅療養をしながら、通院するらしいです。」

「通院なら、出てこれるんですよね?」

「いえ。まだ、数値が安定していないらしく、無理なさってもあれなんで。とりあえず、今月いっぱいは、休まれます。」

「......」

はあ?
無理なさっても??

じゃあ、私は、無理してもいいっていうの?

ああ!もう!
本当に役にたたないやつだよ!

そして、あんたも、上に弱いやつだよ!

どいつもこいつも!


なんで、いつも、こんなときに!

私は、怒りの向ける場所がなく、


「分かりました。」
と、無表情で静かに答える。

結局、バタバタで面接に挑むことになるのかよ!

あ~!もう、無茶苦茶だよ。

仕事に追われまくれ、ズタズタのボロボロで、あっというまに、明後日が面接という日までくる。


{ああ。会社帰りに台とイヤホンマイク買いに行かなきゃ...}

輝の迷走8~輝の4番目の会社

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↑やっぱり、ミルはかわいい🎀


履歴書を送付したことに達成感を覚え、満足して、いつもの日常に戻る。

いつもの日常..

いや、いつものではない。
西山所長が入院中で仕事が増えている。

しかも、この業界ならではの、忙しいシーズンに突入していているので、負担が半端ない。

何故、いつも、あの人は、忙しいこの季節に休むのか..

2年前に足を骨折して2ヶ月使い物にならなかったときも、この季節だった。

理不尽さにこみ上げるものがあるが、仕方ないと自分に言い聞かせ、仕事をこなしていく。

ヘロヘロになりながら、3日経った朝10時半過ぎに、私の携帯にメールの着信音がなる。

{また、宣伝メールか}
疲れを感じながら、無造作に携帯を取る。

転職サイトからだ。

{ああ、ご丁寧にお断りのメールをくれるなんて、親切なところだな。しかも、返事が早い。}

小さな優しさに少し微笑みながら、メールを開く。


[履歴書の送付をありがとうございました。

次のステップのweb面談ですが、スマホでも可能です。日程ですが、平日でも大丈夫でしょうか?]


「ひゃっ!」
私は、途中まで読んだところで、驚いて、声をあげて、携帯を落としそうになる。

慌てて口をおさえ、ゆっくりと後ろの席の福山さんを見る。

{大丈夫。何も気付かれていないようだ。}

書類審査を通過した??

あんなに好き勝手書いた履歴書で?

しかも、あんな写真で?

???

私は、かなり混乱して、頭を抱える。

ダメだ!動揺しすぎている。
昼休みになってから、落ち着いてメールを見よう。

とりあえず、この山のような仕事を平常心でこなそう。

私は、お昼まで無心で仕事をさばいていく。



あっという間にお昼になり、いつもランチを食べている誰も来ない場所に、慌てて行く。

{慌てていたから、さっきのは読み間違えたのかも。いや、もしかしたら、蜃気楼のようなものかも。}

私は、深く深呼吸をしてから、メールをゆっくり見ていく。

先ほど読んだ文面は、蜃気楼ではなかった..

[平日でもよろしければ、○月10日は、ご都合いかかでしょうか?土日になりますと、次は、27日の日曜日になってしまいます。時間の調整を致しますので、ご連絡をお願いいたします。]


{.....}

事態を呑み込むまで、しばらく、放心する。

{つまり、あの好き放題書いた履歴書は、通過したのね。}

ふむ、OK。理解したわ。

ウエブ面接は、スマホでも大丈夫ですと親切に書いてもくれていた。

なるほど、自宅でスマホで面接するのね。

スマホでオンラインでしたことないなあ。
会社だと、zoomでするんだけど、zoomなのかな??

まあ、それは、後にして、日にちね、最近は、面接日の希望を聞いてくれるんだ。

しかも、土日までしてくれるんだ。
最近は、親切になったもんだね。

え~と、平日だと、○月10日ね。
って、明後日じゃない!!

明後日..
そうか、最近は、そんなに急ぐのか..

やる気を見せるには、普通は、10日にしたほうがいいんだろうな。

私も早く面接してもらいたいし。

{早くしたい}
私の本当の気持ちは、そうだ。

{....}

しかし、今は、所長入院中という非常事態だ。

{二週間とか言ってたな..}

ああ、本当に!
使えないやつだよ!

仕方ない。
復帰してきた後の日にするか。

私は、ため息をついて、メールを打ち始める、

[書類審査を通していただき、ありがとうございます。とても嬉しく、早く面接していただきたい気持ちでいっぱいなのですが、すぐに有給を取りにくい環境下のため、26日でお願い致します。]

ひととおり打って、何回か見直し、送信する。

送信して落ち着き、ゆっくりとお昼ご飯を食べ始める。

でも、まさか、次のステップにいけるとは思わなかったな..

いったい、どんな人達が働いているんだろう?

ホームページで調べてみないとな。

ウエブ面接って、どんな感じなんだろう?
何か用意するものあるのかな?

これも、調べとかないとな..

何をしたらいいのか、いまいち分からず、上の空で、ご飯を食べ続ける。


お昼が終わって、ボ~っと仕事をしていると、3時過ぎにメールの着信音がする。

ゆっくりと後ろの福山さんに気付かれないように、落ち着いて、メールを開く。

[では、26日の朝10時で、お願い致します。10分前に操作説明のため、電話をいれますね。よろしくお願い致します。]


{回答が早いな..}

とりあえず、ウエブ面接を受けることになったようだ。

まだ、日にちがあるから、いろいろ、ゆっくりと調べよう。

私は、了解とお礼の返信メールを入れる。

輝の迷走7~輝の4番目の会社

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↑幸せそうに眠るミル💞


家を飛び出して、必死にミルの居そうな場所を探す。

ミルは、家の塀から出て行ったことはない。

唯一、前に一度、家を出たときは、塀の内側をチョロチョロ逃げて、私の車の下で捕まらないように端から端に逃げまくっていただけだ。

車の下、庭のすみ、家の裏の隠れそうな場所、念入りに隅々まで探しまくる。

何周も何周も見て回る。

{いない..ていうか、ミルの気配を感じない。}

私は、死にそうな気分になる。

{やっぱり、家の中か?}

私は、急いで家に入って、
「お母さん、ミルは?」と聞く。

「いないけど、多分、家のどこかに隠れてるわよ。」
お母さんは、のんびり答える。

私は、
「ミル!ミル!」
と、大きな声で呼びながら、
家の中を隅々、探しまくる。

いつも、ミルが隠れているところ、見逃しそうなところをくまなく見てまわる。

自分の部屋を探しに行くと、下書きの履歴書が目に入った。

{こんなもの!履歴書なんかに気を取られていたから!}

忌々しい履歴書を、ゴミ箱に捨ててしまいたくなる。

{そんなことしてる場合じゃない。探さなきゃ。}

私は、必死にそこらじゅうを見てまわる。

{いない。いるなら、呼べば、いつも、出てきてくれるのに..}

「お姉ちゃん、歯医者に行きたいんだけど。」
お母さんが、私に言う。

「明日でも、いいじゃない。夜も開いてるんだし。」

そう、この歯医者さんは、年中無休で夜10時までしてくれている、働く者の味方の素敵な歯医者さんだ。

「でも、歯が痛い。」
お母さんが、泣きそうな顔で、頬をおさえながら訴える。

「でも、ミルが外に出てるなら、時間勝負なのよ!」
私は、怒って言う。

「でも、痛い。」
お母さんは、引かない。

「じゃあ、タクシーで行って!タクシー、呼べるでしょう!」
私は、イライラして、言い捨てる。

「そうね。そうするわ。」
お母さんは、その手があったわって納得した様子で、以前、使ったタクシーの名刺を探しに行く。

「じゃあ、歯医者が終わったら電話して、私は、ミルを探してるから。」
私は、ミルを探しに家から出て、近辺を探しに行く。

溝の中や、隣の家の隙間、
「ミル!ミル!」と呼びながら、ゆっくり歩きながら、探していく。

汗だくになりながら、近所を一回りしていく。

その間、いろんな思いが頭に浮かぶ。


どうして、こんなことに?

私が、履歴書に夢中になっていたから?

お母さんとの会話の内容を理解していたの?
また、捨てられるとでも思ったの?

私は、そもそも、なんで転職したかったんだっけと考える。

そう、今まで、助けられてばかりいたから、今度は、助ける側にまわりたかったから。

残りの人生を、人のために使いたいと思ったからだ。

{.....}

いや、人のための前に、ミルを助けられないなら、意味ないじゃない!

私は、深くため息をつく。

汗びっしょりになったTシャツを、とりあえず着替えて、もう一度探そう。

家にトボドボ戻ると、お母さんが、ちょうどタクシーに乗って出ていくところだった。

「ミルは?」お母さんに聞くと、

「見ないわ。」

「そう。行ってらっしゃい。」
私は、力なく答えて、お母さんを見送る。

家に入り、汗を拭いてTシャツを着替えて、応接間の入り口で佇む。

{こんなことで、ミルが、いなくなるなんて..}

転職と引き換えにミルを?

とんでもないわ。
ミルのほうが、大切に決まっている。

比べる価値もないわ。

私は、絶望にうちひしがれて、うなだれて佇んだままだ。


背後から、小さな声がする。

「にゃ..」

慌てて振り向くと、足もとにミルが座って、私を見上げている。

「ミル!どこにいたの?」

私は、しゃがみこんで、ミルを撫でまくる。

「良かった。心配したよ。良かった。」

ミルは、満足そうに、ゴロゴロと喉を鳴らす。

私は、安堵で力が抜ける。

本当に良かった。

ミルは、満足そうに私に甘え続けている。


その後、お母さんに電話して歯医者で合流した私たちは、一緒にお昼にお蕎麦を食べに行った。

母が、ざる蕎麦定食、私が、ミニ天蕎麦セット。

安堵した私は、ゆっくりと味わいながら食べる。

「ミルは、出ていってないと思ってたわ。」
お母さんは、笑いながら言う。

「でも、万が一ってことがあるじゃない。」私は、反論する。

「必死な顔してたものね。ミルも、さぞ満足でしょうよ。」
お母さんは、微笑む。

確かに、ミルは、かなり満足したようだ。

ミルは、その日、ずっと満足そうだった。
いや、その日どころか、それからしばらくずっと..

やはり、ミルは、少し不安だったのだろう。
それで、私を試したのだろう。

{ねえ、私のこと、もう、いらなくなっちゃったの?}

{私がいなくなったら、助かるの?}


バカな質問だ。
そんなはずがない。

ミルは、私の中では、いなくてはならない存在なのに。

必死に探す私の姿を、どこかで見ていたのだろう。

ミルは、確信してご満悦だ。

はぁ。私は、履歴書の清書を、あれから、何回もした。

手書きは、パソコンに慣れているせいか、なかなか間違いなく書くことが、難しかったからだ。

それに加えて集中力が、完全に切れていた。

履歴書を完成したときには、ミルのご満悦な姿と対称に、私は、げっそり疲れきっていた。

おかげで、次の日の朝に撮った履歴書用の写真は、目の下にはくま、頬はこけて、疲れきった感じ満載だった。

{ああ、この写真は、やばいな。書類審査で、落ちること確実だ。}

まあ、いっか。

私は、その写真を履歴書に貼り、簡易書留で郵送した。

まあ、記念にはなるな。

せっかく、あれだけ、苦労して書いた履歴書なんだから、記念に送っとこう。

少しは、中を読んでくれたらいいな。

でも、あの写真じゃね。
すぐ、ゴミ箱行きかもね。

私は、可笑しくて、ひとり笑う。

輝の迷走6~輝の4番目の会社

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↑無防備に眠るココはかわいい💞


金曜日の仕事をやっと終え、帰宅すると、ヘロヘロになっていた。

いや、しかし、この日曜日までには、書類を送付したい。
土曜日には、履歴書を完成させ、写真をとって...

ダメだ。今日は、もう、頭が働かない。

とっとと、終わらせたいが、無理だ。
とりあえず、今日は、もう眠ろう。
ぐっすり眠って、明日、とりかかることにしよう。

なんか指示があったな。

そうだ。
履歴書は、必ず手書きで書くことと、転勤の可否を書くことだ。

転勤か..
転勤は、出来たら避けたいな。
ミルとココが心配だし、お母さんも心配だ。

今の会社でも、だから、転勤しなくていいポジションにしてるんだし。

もし、転勤しても何も問題ない状況だったら、今の会社でも、そうしてただろうな..

実際、何度か、本社に来てほしいとか、他部門からのお誘いもあったし、他の会社からのお誘いもあった。

でも、一番は、お母さんが心配だったから、断ってきた。
それに加えて、ミルとココも加わったから。

実際、私は、本当は、転勤したかったのかな?
他のことを考えず、自分の希望だけを考えたら..

どうなんだろう?

今回は、自分の本当の希望を書いてみようか..

私は、お風呂上がりに応接間のソファに座り、お母さんにポツリと尋ねる。

「転勤の可否を聞かれてるんだけど、要相談にしようと思うんだけど?」

「転勤?ずっとなの?」

「いや、修行が6ヶ月から一年って書いてるから、それくらいかな?早く終わらせるつもりだから6ヶ月かな。」

「それくらいなら」

「お母さんもミルもココも一緒に行く?」

「どこなの?」

「多分、◯◯県か、◯◯県かな。」

「お母さんは、ここにいるわ。ミルとココもここで面倒みるわ。」

「大丈夫なの?」

「なんとかなるわよ。行きたいんでしょう?」

そう、行ってみたい。
と言うか、自分を試してみたかった。

私は、ゆっくりと頷く。

「それより、お金は大事よ。給料、下がるんじゃない?大丈夫?」

お母さんは、逆に心配してくれる。

「まあ、ちょっとは下がるかも。でも、お金は大事だからね。今の年収から50万引いた年収◯◯◯万以上希望って履歴書に書いとくよ。」

「それがいいわ。」
お母さんは、納得してくれる。

ミルとココは、この会話の間、そばで真剣な顔で、ずっと聞いていた。


うん、履歴書は、正直に書こう。
だいたい受かるかどうかも分からないのに、自分の好きな通りに書いても問題ないだろう。

私は、決意して、眠りに2階の自分の部屋に上がった。

明日は、11時にお母さんを歯医者に連れて行って、お昼ご飯を一緒に食べて、買い物などを済ませて帰ってくるだけだから、履歴書を書く時間は、いっぱいある。

うん、よく考えて書くことにしよう。

私は、安心して眠りについた。



次の日の朝

よく眠った私は、頭は回復していた。
疲れは、なかなか取れないものだ。

起きて、窓のカーテンを開けると、青空が広がっている。

清々しい天気だ。

私は、ミルと一緒に一階に降りて、ミルとココに朝ごはんをあげる。

かわいい姿で、美味しそうにカリカリを食べているココを見て、ふと思う。

{う~ん、転勤したら、こんなかわいい光景も見れないんだな..}

いやいや、早く仕事を覚えて戻ってきたらいいだけだ。
ミルもココも、成長してるんだから、大丈夫。

私は、自分に言い聞かせる。

新聞を取りに行ってから、部屋に戻って、履歴書にとりかかり始める。

うん、まず、下書きね。
経歴は?

ああ、今は西暦で書くのか。
時代は、変わるよね。

次に、資格ね。
あれとこれでしょう。

え?
資格を書く欄が足りないな。

仕方ない。
後で、職務経歴書のほうにつけ加えて書いとこう。

そうそう、最近取った、フォークリフトの資格も書かないと。

{.....}

冬野本部長、福山さんに怒ってたな。

フォークリフトってなんやねん!」

なんで、そんなもん、取りに行かせるんやって感じで..

仕方ないな。
本部長は、心配性だから。

今は、女でも大型トラックに乗る時代なのに。

そりゃあ、会社で、フォークリフト取ってる女性はいないけど、よく考えてよ。

女だからこそ、力がないから、フォークリフトに助けてもらうんじゃない。

まあ、確かに、フォークリフトの試験に女性は、ほんの一握りしかいなかったけど..

私は、履歴書の下書きを進めていく。


あっというまに、お母さんを歯医者に連れていく時間になった。


さて、出掛けるか。

「ココ、行ってくるね。」
私は、いつもの窓際の座布団に座っているココの頭を撫でながら言う。

「ミル?」

あれ?ミルが、いつものところにいないな。

「ミル!ミル!」

2階から一階に降りて、居そうなところを探す。

見当たらない。

「どうしたの?どこかに隠れているんじゃない?」

お母さんも一緒に探してくれる。

2人でめぼしいところを探すが、見当たらない。

私は、徐々に焦ってくる。

{まさか!外に出たんじゃ?}

「お母さん!洗濯のときに外に出したんじゃないの?」

「朝から、ミルを見てないわよ。」
お母さんが答えるのを聞いて、顔面蒼白になる。

{え?じゃあ、新聞を取りに行ったときに..}

あれから、どれだけ時間が経っているんだろう..

私は、慌てて外に出ていく。


~続く~

輝の迷走5~輝の4番目の会社

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↑結局、ミルとココは仲良し🍒


今日は、金曜日。
福山さんは、出張で帰ってこないし、西山所長は、病院で検査で、お休みだ。

うん、今日中に職務経歴書を完成させ、上手くいけば、履歴書も作ろう。

よし、やるぞ!
気合いを入れるが、こんな日に限って、電話がなりっぱなしだ..

電話を受け、仕事をこなし..

逆に1人だから、余計に忙しいじゃない!

もう!

なかなか、予定通りにはいかないものだ。

それでも、気を落ち着かせて、なんとかこなしていく。

一息つくと、もう、11時過ぎだ。
それから、昨日まで作成していた職務経歴書に、今日、家から持ってきた資料を見ながら付け加えていく。

あっというまにお昼だ。

なんか嫌な気がするから、お昼休みも作成を続けよう。

私は、お昼を簡単に済ませ、黙々と続ける。

お昼休憩が終わり、なんとか形になってきたので、今度は、残っている仕事を片付けていく。

2時前に、福山さんから電話が入る。

「はい。」
私は、のんびり電話に出る。

「花田さん、大変です。西山所長が、入院することになったんです。」

{.... }

なんで、こんなときに...

「なんの病気で?どのくらいなの?」

私は、不機嫌に聞く。

福山さんの説明によると、甲状腺の炎症の治療で、とりあえず二週間入院するとのことだった。

まあ、たいしたことなさそうだ。

私は、気を取り直す。

「それで、今日、西山所長が自分の会社の携帯をそちらに渡しに行くそうです。私も、4時には戻ります。」

は?

私は、福山さんのことばに絶句する。

え~!これから来るし、戻ってくるの?

もう!ゆっくり作れないじゃない。

「分かりました。」

私は、普通にたんたんと返事をして、電話を切る。


なんか上手くいかないなあ..

私は、とりあえず、広げていた資料を片付ける。

まあ、職務経歴書は、ほぼ出来ているから、見直しに入ろう。

でも、入院って..
こんなタイミングに?
嫌な予感が広がってくるなぁ..

いやいや。
やることをやるのよ。

これは、試練なのかも?

(これくらいで、やめるのかい?)
そう、問われてるのかも。

そう。新しいことをするときに、試練はつきものよ。
そう、乗り越えるのよ。

私は、短い時間で職務経歴書を完成させていく。

結局、西山所長は来なかった。

福山さんが、戻ってきたときには、職務経歴書は完成していたが、履歴書は手付かずだった。

私は、休憩なしで、仕事をすることになったので、疲れ切って帰る事態になった。

ミルとの出会い😺🌈

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↑私のところに来てくれた日のミル
生きるのに一生懸命なミル🌈


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↑うんうん。😊でかく元気に育ったね。✨


小花家のこっちゃんの記念日の記事を見させていただいて、しみじみ思い出した。
思い出させていただき、ありがとうございます。🙇‍♀️




そうだ!6年前の8月13日に、ミルが我が家に来たんだ!

6年前の8月13日...

私は、お盆休みな真っ只中で、2階の自分の部屋で、だらけていた。

{あっつい..眠い..化粧も面倒だな..最低限の化粧でいっか...}

今日は、県外のおばあちゃんちに行く日だ。

お土産もいっぱい買ったし、お供えも買ったしね。

出かけるには、まだ、少し時間が早いので、2階で横たわって、ゴロゴロしていたんだ。

{おばあちゃんとおじいちゃんと一緒に美味しいご飯を食べるんだ。}

2人に会うのは、久しぶりなので嬉しい。
自然に笑顔がこぼれる。

「おねえちゃ~ん、ねこ!ねこ!家の前に!」
お母さんが、突然、一階から叫ぶ。

{ねこ?}

こんなお盆の真っ只中に?

私は、窓から下を見る。

すると、家の塀の前の道路に、小さい小さい猫がいる。

なんだか、フラフラだ。

その猫は、何故か、ぼんやりと私の部屋を見上げている。

{ダメよ!もう、猫は飼えないわ。}

ミュウが亡くなって、何年になるだろう。

ミュウは、最高の相棒だった。
だから、亡くなったときの哀しみは、すさまじいものだった。

あんな想いは、もう、したくない。
それに、もう、責任をもって、最後まで飼う自信がなかった。

だから、もう、猫は飼わないって決めていた。
だって、自分が先に死んだら申し訳ないから。

ミュウが最後の猫だ。

お母さんにも、何回も、そう、念をおされていた。

もう、悲しい想いはしたくない。
関わらなければ、嫌な想いもせずにすむ。
私は、一定の距離を置くようになっていっていた。


だけど、その猫は、家の外から真っ直ぐに私の部屋を見つめる。

{先に死ぬって?あの子は、今にも死にそうよ?}

どこからか、囁きが聞こえる。

そう、確信出来る。
あの子は、放っておいたら、今日にでも死んでしまうだろう。

{どうするの?}
囁きは、続く。

こんな真夏の炎天下、さらにガリガリだ。
意識ももうろうとしている。

それに、小さすぎる。
あの子は、乳離れ出来てるの?
小さすぎるわ。

私は、階段を降りて、外に出ていく。

そして、その子に手を伸ばす。

「おいで。」

その子は、私の手のひらに、乗ってくる。

温かい。
命を感じる。

私は、その子を胸に抱いて、家の中へ向かう。

その子の目の光は、強い。
生きる意思に溢れている。


この子は、私のもとに来た子だ。
彼女は、私を選んだ。

私は、彼女にこたえよう。
ううん、未熟なもの同士、一緒に成長していこう。

お互い、欠陥だらけだ。
一緒に、ゆっくりと一歩ずつ。

ふふふ。

とりあえず、まずは、お母さんと一戦を交えましょうか。

戦闘開始ね。

私は、その子に優しく微笑む。