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お澄ましのココの上で、ちゃっかり、窓際にいるミル
「ミル!待って!」
急いで、玄関から飛び出したミルを追いかける。
ミルは、裏口の方に走っていく。
「ミル。お願いだから、戻ってきてちょうだい。」と、必死に訴えながら、追いかける。
ミルが、振り返って、さらに走って行く。
{お願いだから、塀を飛び越えて行かないで!}と、願いながら追いかける。
{誰かいるんでしょう!隠してたって、分かってるんだから!}と、ミルは、何かを探しながら、さらに逃げて行き、和室の前の縁側の下を臭いを嗅ぎながら探る。
「ミル~。お願い。こっちにおいで。」と、縁側の下のミルを、なんとか捕まえようとする。
{どこに隠れてるの?いるんでしょ。どこ!邪魔しないで!}と、ミルが、
スルッと逃げて、玄関の方へ逃げていってしまう。
「お願い!門から外に出ないで!」と、声にならない小さな声で必死に願いながら、門の方へ行かないように、必死に門の方に走って、行かさないように立ちふさがる。
願いが通じて、ミルが、駐車場の方へ踵を返して、走って行って、臭いを嗅ぎながら、私の車の下に潜り込む。
{良かった!何としても、そこで捕まえないと。}
必死に車の方に走って、覗きこんで、ミルを捕まえようと、這いつくばって、手を伸ばす。
{嫌よ!私は、怒っているの。捕まらないわ。}と、車の下の反対側の手の届かない所に移動して、抗議する。
必死に反対側に走って行って、這いつくばって、手を伸ばす。
また、ミルが、反対側に逃げる。
この繰り返しが、続く。
車の周りをぐるぐる走る私、車の下で、その対角線をとるように逃げるミル。
ミルの怒りは、なかなか、おさまらないようだ。
{誰に心を奪われてるの。いつも、こそこそ会って!この浮気者!}
というか、爆発しているようだ。
今なら、浮気して、彼女にバレたときの男の人の気持ちが、痛いほど分かりそうだ。
「ミル。お願い。機嫌、直してよ。」
ミルの機嫌が直るまで、この車の下の追いかけっこは、続きそうだ。
空を見上げると、綺麗な三日月と星が見える。
長引いても、何としても、ここで捕まえないと!もし、逃したりして見失ったら、人が怖いミルは、どこかに潜んで、帰れなくなってしまう。
絶対に、逃すわけには、いかない。
2時間くらい果てしない追いかけっこが続いただろうか。ミルが、疲れてきて、集中力が切れてきた。
よそ見して気が緩んだ隙に、捕まえて抱え込み、家に持ち帰る。
家の中に入って、やっと安堵する。
「ミル、お願いだから、こんなに心配させないで。私の心臓がもたないわ。」と、頭を撫でる。
ミルは、満足したようで、スリスリして、甘えてくる。
落ち着いたミルを寝かせつけて、ぼ~っとする。
ダメだ。やっぱり、他の飼い主を探さないと。ミルが、ここまで、自己主張するとは、思っていなかった。
いや、こんなに自己主張出来るくらい成長したと、喜ぶべきなのか。
とりあえず、今日は、心底疲れた。
今日は、休んで、明日、ゆっくり考えよう。
🐈続く🐈