ミュウと日向の物語

【ミュウと日向の大学時代の物語】と【輝の行政書士試験に受かるまでの奮闘記】です。他の物語も書いていきます。🐈

本当の自分へ2🌈

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↑やっぱり、沖縄はいい💞



水曜日に早退してとんずらした。
木金と有給を取り、西山所長の金曜日の最終日を避けて、土日を過ごして、月曜日に会社に行くことにした。

逃げよう!逃げるが勝ちだ!
自分を守ろう!
自分を大切にしよう。

あとは、野となれ山となれ!

ただ、冬野本部長にやけくそメールを入れて逃げてきてしまった。

最終的に、本部長しか頼れなかった。

ていうか、本部長しか思い浮かばなかった。

しかし、大丈夫なのか?
怒ってないかな?

勝手に向こうの部長にメールしたし。
長い付き合いといえど、取締役部長だし。

逃げきりだし。
挨拶も無しで、常識ないんかとか。

あ~!もうっ!
とりあえず、つららを溶かそう。

よし、リフレッシュだ。

美味しいもの食べて、映画みて。

土曜日の英会話の子供クリスマス会のお手伝いも行こう。

楽しもう。リフレッシュだ。

後の事は、後で考えよう。

私は、自分を労って、楽しんで、気分転換することにした。

だんだん、つららは溶けていった。
痛みは残るけど、寒さはなくなっていく。

でも、月曜日が近づいてきて、我にかえる。

冬野本部長...

どうしよう?

福山所長代理..
呆れてないかな?

月曜日になって、会社に行くのが、ドキドキ緊張して倒れそうだ。

会社に着いて、入り口から入り、泣きそうな声で、

「おはようございます。」と福山さんに言う。

「おはようございます。今日から、よろしくお願いいたします。」
福山さんが、深々と私に頭を下げる。

「え?いや、こちらこそ..誰か怒ってなかった?」私は、どきまぎして聞く。

「え?誰がですか?大丈夫ですよ。よろしくお願いしますね。」
福山さんは、優しく言って、また、頭を下げる。

福山さんは、所長になったらしい。

そして、いつも通りに私に接してくれて、西山さんのことを一言も言わなかった。

私は、安心して、気持ちが楽になって、仕事を始めた。

お客様とも楽しく電話して、何事もなく、午前も終わり、安心していった。

すっかり安心していたときに、会社の電話が鳴った。
知らない携帯番号だったので、お客様だと思い、

「ありがとうございます。ハレルヤです。」と、明るく応答した。

無言が続く。

どのお客様かな?と待っていると、

「冬野です。」

ぎゃ~!!
一気に正気に戻る。

「すみません!すみません!本当にすみません!ごめんなさい!ごめんなさい!」

私は、謝り続ける。

「メールを見て、びっくりしたよ。」冬野本部長は、優しい声で話し出す。

「もう、元気になったの?」

「あ、いや、もうちょっとかな..」

「水曜日に電話したら、もう帰りましたって言うし、金曜日にかけたら、休んでますって言われるし。」

「すみません。ずっと休んでて!」

「いや!いいんだ!休むのはいいんだ。休んだらいい。」

「. ...」

「まあ、あれや。あちらの会社は、そんな会社じゃないし、そんな噂なんか出てないよ。西山さんのただの強がりだよ。ほら、年をとると、まだ、俺も若いもんには負けないんやって感じになるからさ。」

「は!幸中さん!いっぱい心配してる。どうしよう..どうしよう..」

「大丈夫や。今度、電話かけてきたときに、明るく答えたらええ。それでええんや。」

「そうですか?はい。」

「あの、すみません。本当にすみません。」

「いや、花田さんのことが心配なんや。他はどうでもいい。花田さんが心配なんや。」

「はあ..」

「元気な声を聞かせてよ。また、そっちに、行くから。」

「あ、はい。ありがとうございます。」

本部長は、怒ってなかった。

優しかった。

私は、一気に回復した。

痛みは、まだ、少し残っていたけど、徐々に回復していった。

今では、すっかり完治した。

今、思えば、私は、それほどまでに、西山さんに妬まれていたのだろう。

そして、お父さんの身代わりにしていたのは、間違いだと分かった。

お父さんは、私にそんなこと望んでなかった。
そんなやつと一緒にするな。

私の呪縛は解けた。

私は、認めてもらいたかった。
どんなに頑張っても、女だとそんな風に思われるのかと悔しかった。


でも、認めてもらう必要なんかなかった。

分かっている人は、分かっているし、他の人がどう思っていようと関係ない。

私は、自分を認めなければならない。

私は、欠陥が多い。
でも、その欠陥があるからこその私なのだ。

私は、そのぶん、優れたものも持つ。

私は、私を認めよう。

私は、もう、自分らしく自分のしたいように生きていい。

もう、普通はこうだからと考えるのはやめよう。

私が楽しく、したいように、生きる。

そう、ありのままの自分で生きていこう。


弱いところも嫌なところも見せていこう。

全部、自分なんだから。